柴犬「ゆき」の写真記録

白柴「ゆき」の思い出

まずはすべてを言葉にするところから

 この本を読みました。子供の間に日本語力の格差が広がっており、それが社会問題の温床となっている・・・という内容です。以下最初のリンクは紹介文です。

books.bunshun.jp その少し前に次の記事を読みました。

note.com 「鬼滅の刃」は、言わずと知れた人気漫画・アニメです。私はアニメ版の1期を見たのみで、漫画は未読です。ストーリーは面白いのですが、上記2番目の記事が揶揄している通りで、

・映像を見ればわかることまで台詞で説明する。説明がくどい。

・説明しすぎると、音楽や効果音が何を表現しているか瞬時に理解する能力が減退する。

・台詞が長いと、緊迫したシーンと不整合。

という欠点は確かにあると思います。

 ただ、上掲のルポを読む限り、言語貧困状態の子供は、語彙・論理・他者の感情を想像する能力が極めて貧弱のようです。これらが(特に3つ目が)未成熟な人は、成人でもしばしばいますけれども。

 言語発達には諸説ありますが、時間の制限がある(急激な発達がみられるのは一定の年齢まで)事はほぼ間違いないと思われます。

 ならば、子供から成人まで楽しみにして見るアニメは、すべてを言葉にして説明するぐらいで、いいのではないでしょうか。何より、進んで見てくれるのだから。主題歌からお気に入りのキャラクターのセリフまで、実は国語教育の補完となっているのかもしれません。よくわからない言葉は調べる気になるかもしれない。TVには字幕は(聴覚に障害がなければ)ないので。親族の子供が、びっくりするような単語を発して驚いたことがあります。まずは語彙と概念を増やす。鑑賞はその次です。評論はさらにその次です。

 明確に主人公がいるタイプの物語であり、何でもかんでも説明する主人公は、同時に他者の感情を想像する能力にもたけているようです。暴力描写は若干心配なところですが、どうせどこかでより低質な暴力描写に突き当たるのだから、これは見せていいと思います。

 「鬼滅の刃」の作者は、どこかでリアルに子供と接点があり、子供の言語能力の現状を知っているのかもしれない・・・全く無根拠ですが、そんな気がします。

2014.2.14 雪が降る

 

 

日時不明 いい顔

2012.10.30 昼寝